特殊材料で発揮される強み

ウォータージェットは、特殊な軟質材や硬質材まで広い範囲の材質を加工することが可能です。ウォータージェットによる切断では、ノズルから超高圧水による衝突部分だけが、削り取られるため全体として変形しにくい特徴があります。

チタン、インコネル、ゴム、ガラス、セラミックス、CFRPなどの切断が難しい材料でも、アブレイシブウォータージェットであれば、簡単に加工することが可能です。

近年、航空機業界において機体の軽量化に貢献できる素材として注目されている、
CFRPの加工にウォータージェットが利用されています。炭素繊維を切断することとなるCFRPの加工は金属工具による切断では、工具自体の寿命が少ししか持たず、切断自体の品質が問題となっていました。また、金属工具による切断の場合では、材料との摩擦熱が発生するため、加工対象の母材が熱により変質したり、炭素繊維の抜けが発生することによる強度低下につながることがありました。さらに、CFRPのような積層構造によって形成されている材料では、層と層との接着面の剥離が発生し、材料自体の破壊の原因になることもありました。

アブレイシブウォータージェットによる切断であれば、超高圧水の噴流による非接触加工であるため、工具や機械の寿命が短くなることはありません。また、加工対象物は切断される際の発熱も抑制されます。アブレイシブウォータージェットによる研磨材を超高圧水の噴流により、衝突部分のみが削り取られるため材質の変形が起こりにくくなっています。それにより、CFRPの特徴を守ったままの切断が可能です。

ウォータージェットによる特殊材料の切断

航空機産業において、軽量素材として注目を集めるCFRPの切断に最適