ウォータージェット加工の課題

様々な素材の切断をすることができるウォータージェット加工ですが課題がないわけではありません。代表的な課題としては以下の内容があげられます。

・ 加工精度が機械加工機と比較して劣る場合がある
・ 加工コストが高い場合がある

加工精度が機械加工機と比較して劣る場合がある。

超精密な加工に関しては機械加工と比較すると、その加工精度は劣ります。しかし、薄物の難削材であれば機械加工と比較してもすばやく、精度を出すことができます。

超精密な加工が必要な場合でも、難削材などでは、ウォータージェットの特性を活かして機械加工の前工程に使用されることが多く、トータル的なコストダウンを実現することができます。

加工コストが高い場合がある。

ウォータージェットの加工コストが高いとされているのは、鋸盤やレーザーでも容易に切断をすることができる素材を加工する場合です。その加工コストは他の一般的な加工方法と比べて割高になることがあります。従来の加工によって切断ができないような難削材や複合材を切断する場合には、ウォータージェットの方が安価になります。また一般的な加工でも、多品種少量、単品生産の場合は、金型が不要なウォータージェット加工の方が安価なケースもあります。同じく、金型が不要な加工方法にレーザー加工があげられますが、レーザー加工機は金、銀、銅、アルミは切断しにくい上、難削材は切断できません。したがって、ウォータージェット加工は加工コストが高いとは一概にいうことはできません。逆に、他の加工方法より、安価な場合もあるのです。

ウォータージェット加工はその用途によって、その特徴を最大限に活用することが重要